その川、どう考えても三歳の幼児を連れて遊びに行くところじゃないんです。

岩場も多いし、流れも急。人気の多い場所でもなく、携帯は通じるでしょうが、何かあっても助けがすぐには呼べないような、そんな場所です。

そこで、妻が川に流され水死しました。

お分かりでしょうか、犯人は夫。スタンガンで妻を気絶させて、川に突き落としたそうです。

夫が逮捕されたとき、妻の両親は無念さを露わにしていました。

「もっと早く、離婚させていれば…」

以前から、両親は妻に愚痴を聞かされていました。
「生活費を3万円しかくれない」
「子供の面倒をぜんぜん見てくれない」
「浮気しているみたい」
…などなど。

実際、夫婦は別居して離婚調停の最中でした。話し合いの際に、夫が激高して妻を殴り、警察沙汰になったこともあるそうです。

妻の体に、突き落としたときにできたと思しき不審な傷跡があったことなどから、警察は事件として調査、夫を逮捕したのですが…

家宅捜索をしてパソコンを解析すると、案の定、こんな結果。

『証拠が残らない殺人の方法』
『金で犯罪を請け負うサイト』
『保険金の受け取り方』

犯行に使ったスタンガンも、ネットで購入していました。やはり完全に計画していた犯行だったのです。

事件の直後、夫から妻の両親には「妻が死にました」と、淡々と電話があり、両親は「殺された」と直感的に思ったそうです。

許せないのが殺した理由。
「離婚調停で慰謝料と養育費をとられそうになっていた」
「殺して保険金を元に、浮気相手と楽しく暮らすつもりだった」

…こんな勝手な理由で人を殺せるという人間がいるなんて、信じられません。