「持つべきものは友」って言葉があるけど、それは本当だなって最近思う。
武勇伝でもなんでもないが、そんな自分の昔の話。
中2の頃、俺テンプレみたいないじめられっこだったんだわ。
ガリチビだから付いたあだ名は「もやし」。
無口で友達もいないし、毎日DQNから殴られ蹴られしたりライターで髪燃やされたりしてた。

でもヘタレだから言い返せないしやり返せなくってさ。
つーか今思うとむしろ悲劇のヒロインぶってたかも知れない。
毎日が辛くて、リスカもよくしたし自殺も考えた。
怖くなってすぐやめたけど。

それで、忘れもしない中2の秋。
いつものようにDQN達に弁当にポカリぶっかけられてたら

いきなり「見ててうざいからやめろ。ぶち殺すぞ」
って後ろから聞こえてきてさ。

見たら、同じクラスの柔道部のいかついやつ(中2にして既に格闘家の角田信郎にそっくりだった)が、DQNを止めてくれてたんだよ。

その角田似のやつは柔道で全国取ったりしてるすごいやつで(後から知ったんだけど)、いつもは無言だからすっげぇオーラばっか発してるってイメージしかなかった。

敵うわけがないから、さすがのDQNもすぐに止めてくれて、それどころか角田の命令で食堂の弁当買ってくれた。

俺はあわあわしてただけだし、めちゃくちゃ怖かったから角田にお礼言いにすらいけなかった。

そしたら後日から何故か角田の方から話しかけてくれるようになって、めちゃくちゃ仲良くなった。
それで、「お前柔道やれよ。世界変わるから」って言われてさ。
そっから柔道始めたんだ。

練習はえげつないほどしんどかった。
正直、いじめられてる時より毎日が辛くなった。

こんなんならDQN達にぶん殴られてる方がマシだって思えるくらい。

でも角田が支えてくれたし、その甲斐もあってか、1年後にはあだ名が「もやし」から「ゴリラ」って呼ばれるまでになった。

20そこらだった握力が60超えた時はマジでびびった。

その頃には完全にいじめられなくなってたし、学校も楽しかった。
中高一貫校だから、そのまま4年間ずっと角田と頑張って高3の春、俺、県の代表にもなったんだ。
角田は全国チャンピオン。
本当にすげぇやつだよあいつ。

そしたらいろんな大学から推薦も来てさ。
「全額免除でもいい」
とか言ってくれる大学もあるくらい。

世界変わったよ。マジで。
今まで生きてた世界の小ささを思い知ったよ。

角田はそのまま東京の大学に進学したから今は電話やメールでしか会話してないけど、俺はいま大学の友達に自慢しまくってるよ。
いや、つーか会社に入っても、子供ができても、孫ができても。

角田の事、ずっと周りの人間に自慢しつづけると思う。
あいつがいなきゃ、俺なんか今頃生きてるかもわかんないんだから。

長くなってごめんね。皆も、友達は作れよ。
それも、周りに自慢出来るようなビッグな友達を作ろうぜ。
人生レベルで、いろいろと捗るぞ。